本記事では、V-expoで「フルインクルーシブ教育に関する対話の場」を開催されました神奈川県教育委員会様にお話を伺いました。
初めての取り組みだったため、手探りでの実施となりましたが、システム・サポートともに理解しやすく、安心して進めることができました。 イベント自体は概ねイメージ通りに開催でき、成功だったと考えています。
一方で、メタバース活用における課題も明確になったため、今後の改善につなげたいと思います。 主催者としても多くの収穫が得られたイベントでした。
これまでの対話の場は対面が基本でしたが、移動のコストや専門性の高さから、参加者がある程度限定されてしまう課題がありました。 その解決策として、自宅からでも気軽にインタラクティブな対話に参加できるメタバースを活用することにしました。 また、これまで接点が少なかった若年層にも興味を持ってもらいたいという狙いもありました。
顔が見えない分、自由なコミュニケーションができる一方で、見知らぬ人と声で対話することにハードルを感じる参加者もいました。感想の中にも、「初対面の相手と話しづらい」との声があり、今後は参加者同士のアイスブレイクをより工夫する必要があると感じました。
ポスターセッションエリアでは、若年層にも理解しやすいよう、平易な言葉やイラストを活用したコンテンツを作成しました。また、参加者向けの操作案内資料も用意しましたが、「操作が難しかった」という声もあり、より分かりやすいサポートの提供が今後の課題です。
イベントは3つのエリアで構成しました。
● 登壇エリア:司会者がライブ進行しながら、動画コンテンツを活用して当課の事業説明を実施
● 懇談エリア:4〜5名程度の小グループで意見交換ができるよう、職員を配置
● ポスターセッションエリア:県・市の取り組みや推進方針をPDFや動画形式で展示
延べ130名の方にご参加いただきました。
アンケートでは、以下のような意見が寄せられました。
◆ポジティブな意見
「移動の負担がなく、気軽に参加できた」
「コンテンツが分かりやすかった」
「新しい試みとして興味深かった」
◆課題として挙げられた意見
「見知らぬ人と直接意見交換するのが難しかった」
「文字ベースでの意見交換がしたかった」
「メタバースに慣れていないため戸惑った」
今後は、参加者のスムーズな操作をサポートする仕組みや、対話をしやすくする環境づくりが必要だと感じました。
3Dメタバースの中で、アプリのインストールや事前登録なしでブラウザから参加できる点が大きな決め手でした。この手軽さが、より多くの人に参加してもらうために重要だと考え、V-expoを選びました。
メタバースの活用は今後も継続していく予定です。ただし、より効果的に活用するためには、参加者がスムーズに意見交換できる文字ベースのコミュニケーション手段も求められると感じました。
V-expoにはDM機能がありますが、参加者同士が リアルタイムかつグループ単位で意見交換できるようなチャット機能があれば、より活発な議論が生まれると考えています。
神奈川県教育委員会では、令和6年度より、インクルーシブ教育の更なる推進に向けて、海老名市教育委員会と協定を締結し、 「フルインクルーシブ教育」の実現に向けた取り組みを進めています。本イベントは、神奈川県・海老名市教育委員会の現在の取り組み状況を広く共有するとともに、 県民の皆様の意見を聴かせていただき、ともに考える機会として、メタバースと現実の双方で開催されました。
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