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2024.02.24
展示会は自社の商品を展示するだけでなく、商品やサービスの魅力を分かりやすく説明したり、新規顧客を開拓したりなど、様々な目的で開催されています。昨今のコロナ禍の影響により、新たに誕生したのが「メタバース展示会」です。
これまでは対面型の展示会が主流となっていましたが、メタバースを活用した展示会や、対面型とメタバースを組み合わせた形の「ハイブリッド型の展示会」など、様々な形で柔軟に展示会を開催できるようになりました。
本記事では、メタバースで展示会を開催するメリットについて解説します。国内で開催されたメタバース展示会の事例も紹介しますので、「メタバース展示会がどのようなものか知りたい」「メタバース展示会のメリットを知りたい」という方はぜひ最後までご覧ください。
目次
メタバース展示会とは、名前の通りメタバース内で開催する展示会のことです。メタバース空間内に展示会場を再現し、新商品の展示やサービス紹介、講演、セミナーなどを行うことができます
展示会を開催する方法は、メタバースなどの「オンライン展示会」と、対面で行う「リアル展示会」の2つに分けられます。それぞれの特徴、違いについて下記の表にまとめました。
メリット
・地理的な制約がないデメリット
・リアル展示会よりも臨場感がない相性が良い事業
・企業や学校の説明会メリット
・現場ならではの臨場感があるデメリット
・準備の負担、コストが掛かる相性が良い事業
・食品や工芸品近年では、オンライン(メタバースなど)とリアルを組み合わせた、ハイブリッド型の展示会やイベントも増えています。
ここでは、日本国内で開催されたメタバース展示会の事例を3つご紹介します。
「NFT FESTA 2022SPRING」は、2022年4月29日〜5月5日に開催されたメタバース上で行われたNFTクリエイターの作品展示会です。イラストや映像、音楽、3Dモデルなど様々な作品が展示されました。
2022年のNFT FESTA 2022SPRINGでは、以下の4つのメタバースプラットフォームが会場として使われました。
・Vket Cloud会場
・Decentraland会場
・Neos VR会場
・OnCybe会場
各会場への入場はすべて無料となっており、来場者はファッションコンテストやミニゲームなどを楽しみました。
「設計製造・AI・IoT・DX バーチャルオンライン展示会」は、株式会社VOSTが設計・製造業界の企業を集めたメタバース展示会です。2022年11月21日〜11月25日に開催され、多くの企業が出展しました。
リアルの展示会をメタバースで再現しており、来場者はメタバース空間内を自由に歩き回りながら情報収集できるのが特徴です。
「農フェス2022夏秋」は、株式会社クボタが2022年6月14日〜8月31日まで開催したメタバース展示会です。メタバース空間内で自動運転農機やドローンなどの商品が紹介されました。
また、Webセミナーや農業機械の試乗体験動画など、農業従事者だけでなく参加者全員が楽しめる点もこの展示会の特徴です。
メタバースは展示会だけでなく、様々な形で活用されています。ここでは、メタバース展示会を開催するメリットについて詳しく解説します。
メタバース展示会は、いつでも・どこからでも展示会に参加できるのが特徴です。離れた場所からでもまるで近くにいるかのような感覚で対話できます。オンラインでもリアルの展示会と近い臨場感・特別感を実現できるため、これまでに経験したことがない展示会としてユーザーの興味・関心を引きつけられるでしょう。
メタバース展示会は、実際の会場を使用しないため、場所や時間、天候などに左右されることがありません。インターネット環境さえあれば、どこからでも展示会に参加することができます。
来場者は会場へわざわざ移動せずにどこからでも参加できるため、多数の来場者を見込めるます。たとえば、遠方からリアルの展示会に参加する場合、交通費や時間などの問題で参加が難しかったり、断念したりするケースが多いです。そのため、展示会を開催する側も集客のターゲットを絞る必要がありました。
メタバース展示会はどこからでも参加できるため、日本全国や海外からも参加者を募ることができます。これまでイベント会場まで遠くて参加できなかった方や、日程が合わなくて参加できなかった方に対してもアプローチすることが可能です。
リアルの展示会の場合、会場の大きさなどの物理的な問題があるため、参加人数や行うイベントなどを制限する必要があります。メタバース展示会の場合、参加人数に応じて大きな空間を作ることができるため、ブース数や参加人数を柔軟に増やすことが可能です。
また、リアルの展示会では会場の使用料金や設営費用、人件費、パンフレットの印刷費など様々な費用が発生しますが、メタバース展示会ではこれらの会場設営や運営にかかるコストを大幅にカットできます。来場者の会場までの交通費・宿泊費なども抑えられるでしょう。
メタバースを展示会で活用するためには、デメリットも理解しておくことが重要です。主なデメリットは、以下の3点です。
・自社で開催するためにはメタバースに関する専門的な技術・知識が必要
・相手の表情の変化などを把握できない
・通信環境・デバイスによる制限がある
それぞれの内容について詳しく解説します。
メタバース展示会を自社で開催する場合、メタバースに関する専門的な技術・知識が必須です。これまでリアルの展示会をメインで行ってきた企業の場合、メタバースの展示会へ移行するためにはメタバースに関する専門的な技術・知識を持っている人材を確保しなければいけません。社内に技術者がいない場合、社外へ依頼するための費用が掛かります。
そのため、まずは自社でどのような展示会を開催したいのかを明確にし、メタバース展示会を行えるプラットフォームを導入したり、メタバース制作会社に依頼したりするのがおすすめです。
メタバースの展示会では、相手の表情の変化などを把握することができません。そのため、相手の様子を伺いながら商談を進めるといったことができなくなります。たとえば、メタバースの展示会で自社の商品やサービスをPRしたい場合、音声やテキストだけで商品の魅力を分かりやすく伝えたり、商談を進めたりするスキルが求められるのです。
また、メタバース展示会は簡単な操作で入退場ができるため、「退場されやすい」という点もデメリットです。メタバース展示会では、来場者が直感的に操作できてるかどうか、動作がスムーズかどうかなど、ユーザーが使いやすいプラットフォームを選ぶようにしましょう。
通信環境が不安定な場所でメタバース展示会にアクセスすると、アバターがスムーズに動かなかったり、音声が途切れてしまったりなど、様々なトラブルにつながる可能性が高くなります。また、使用するデバイス(パソコンやスマートフォン)が古い場合、スムーズにアクセスできなくなる可能性が高くなるでしょう。
メタバースの展示会に参加するときは、安定したインターネット環境のもとで会場にアクセスすることが大切です。
メタバースで展示会を開催する方法は、「自社でメタバース空間を構築する方法」と「展示会として利用できるメタバースプラットフォームを利用する」の二つがあります。
自社でメタバース空間を構築する方法は、社内にメタバース構築に携わった経験がある人材がいる企業や、自社独自のメタバースを構築したい企業に適しています。
メタバースを構築するためには、VRやAR、3Dモデリング技術などの技術や、通信環境を整備する5G技術など、高度な技術が必須です。自社で構築作業のリソースを確保できない場合、外部の企業に委託するのが良いでしょう。
自社でメタバース展示会を開催するのであれば、展示会として利用できるメタバースプラットフォームを利用するのがおすすめです。ゼロの状態からメタバースを構築するよりも手間・時間が掛かりません。
大半のメタバースプラットフォームは、会場の空間やアバターのデザイン、使いたい機能などを自由に選べるため、オリジナルの展示会を実現することができます。メタバースプラットフォームを選定する際には、プラットフォームごとに見積もりを出してもらい、自社の予算を考慮した上で導入を検討すると良いでしょう。
ここでは、展示会におすすめのメタバースプラットフォームを5つ厳選して紹介していきます。それぞれの特徴を比較し、自社に適したメタバースを選ぶようにしましょう。
V-expoは、株式会社m-Labが運営・提供しているメタバースプラットフォームです。
パソコンやスマートフォンなどのWebブラウザからアクセスできるため、アプリケーションのインストールやVR機器などを準備せずにすぐに利用することができます。
V-expoは、オンライン展示会やセミナー、ウェビナー、社内イベントなど多様なイベントに対応しているのが特徴です。V-expoの展示会場は、距離感・方向性のある音声通話システムを採用しています。展示場の詳細については以下のページをご覧ください。
「DOOR」は、NTTが提供しているメタバースプラットフォームです。バーチャル展示会やセミナー、バーチャル講演会などの開催が可能であり、個人利用・法人利用どちらにも対応しています。
DOORは、専用アプリのインストールは不要でブラウザからアクセスすることが可能です。NTTによる安全性・安定性が高いインフラが魅力であり、100万人以上が利用している実績があります。DOORは展示会やイベント会場の利用だけでなく、自身でオリジナルのメタバース空間を作ったり、ライブ配信をしたりなど、幅広い方法で利用できる点が魅力です。
「CYZY SPACE」は、株式会社メタバーズが提供しているメタバースプラットフォームです。ブラウザから利⽤することができ、ビデオ通話やAIアバター、ChatGPTによる接客機能を付けたメタバース空間を簡単に構築・カスタマイズすることができます。
CYZY SPACEでは、展示会場やVR店舗、学校・大学のバーチャルキャンパス、自治体のコミュニティ・スペースなど、企業の目的に合わせたメタバース空間を構築することが可能です。
「メタバース展示会メーカー」は、株式会社ビーライズと株式会社エネルギア・コミュニケーションズが共同開発したメタバースプラットフォームです。
メタバース展示会メーカーは、専門的なプログラミング技術や知識がなくても、簡単にメタバース空間上で展示会を開催できるようにすることを目的に開発されました。管理画面から自由にブースを配置したり、動画やテキスト等の情報を掲載したりなど、展示会の運営を効率的に行える機能を多く搭載しています。
メタバースの構築に関する知識がなくても簡単にバーチャル会場を作れるため、自社でスピーディーにメタバース展示会を開催したいと考えている企業におすすめです。
「ZIKU」は、株式会社ジクウが提供しているメタバースプラットフォームです。好みのブースタイプを選択し、資料・動画を設定することで、一社での展示会から20社が集まる大規模な合同展示会まで作れます。
展示会だけでなくウェビナー等の配信にも対応しており、オンデマンド動画配信やライブの講演なども可能です
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