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2024.03.11
メタバースは様々な分野で活用されており、近年では「メタバース婚活」と呼ばれる新しい婚活の形が注目されています。婚活といえば、自治体や企業が企画するパーティーに参加したり、結婚相談所を利用したりするイメージを抱く方が多いと思いますが、メタバース婚活ではどのような形・流れで行うのでしょうか?
本記事では、メタバース婚活の内容やメリット・デメリットについてを詳しく解説します。国内で行われたメタバース婚活の事例も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
メタバース婚活とは、名前の通りメタバース空間を利用した婚活のことです。メタバース婚活は、場所や時間に縛られずにパートナー探しを行うことができ、基本的にアバターを介してコミュニケーションをとっていきます。
日本で課題となっている人口減や少子化対策の一環として、婚活イベントを実施する自治体や企業は多く見られますが、メタバース婚活はこれまでにはなかった婚活として注目を集めています。
メタバース婚活の主な内容は以下の通りです。
・自己紹介
・グループディスカッション
・質問タイム
・気になる相手との一対一での会話
・アンケート
・マッチングタイム
・メタバース空間内でのデート
メタバース婚活を主催する自治体・企業の中には、イベント前に参加者の相性を調べるためのパートナーシップ診断を実施したり、アバターの設定や操作方法などをレクチャーしたりすることもあります。
メタバース婚活では、以下の流れでエントリーからマッチングまで進んでいきます。
①メタバース婚活のイベントに申し込む(専用のアプリケーションやWebサイトへの登録も併せて行う)
②自分のアバターをカスタマイズする(イベントによっては、事前に自己紹介や志望の結婚相手等を回答するケースもある)
③イベントに参加する
④気に入った相手がいれば、マッチング申請を出す
マッチングが成功したら、お相手とアバターを介して深く話したり、現実世界で会う約束をしたりなど、お互いのペースで仲を深めることができます。
メタバース婚活は比較的新しい婚活となっており、これまでにはない体験を味わうことが可能です。ここでは、メタバース婚活のメリットについて解説します。
メタバース婚活の主な内容は以下の通りです。
前述した通り、メタバース婚活はアバターを介してコミュニケーションを取る形であるため、外見で判断されることがありません。従来の婚活では、婚活パーティーやマッチングアプリなどを利用するケースが多く見られますが、相手と初めて会う際に自分の外見や年齢などを気にされる方も多いのではないでしょうか。
メタバース婚活では、男性・女性問わずアバターで活動する形になるため、外見よりも自分の話し方や考え方などの内面をアピールできます。
また、初対面の方と話すのがあまり得意ではない方や、緊張しやすい方にもメタバース婚活は適しています。メタバース婚活では、アバターを通じてコミュニケーションをとるため、現実世界でのコミュニケーションよりもリラックスした状態で会話を楽しめるでしょう。
メタバース婚活は、時間・場所を問わずにコミュニケーションを楽しめる点もメリットです。リアルでの婚活の場合、イベント会場まで足を運ぶ必要があり、地理的な制約があります。メタバース婚活は住んでいる場所に関係なく婚活イベントに参加できるため、移動の負担を軽減できるでしょう。
また、婚活目的で外出する場合、服装に気をつかったり、化粧をしたりなど、外見に気を配る必要がありますが、メタバース婚活ではこれらの準備は不要です。
メタバース婚活は、メタバース上で交流する形になるためトラブルが発生しにくいメリットもあります。現実世界での婚活の場合、遊び目的やセールス、勧誘などを目的とした人が紛れ込んでいるケースもあり、何らかのトラブルに繋がる可能性はゼロではありません。
メタバース婚活では、イベント主催者側で身元確認や本人確認を事前に徹底して行っているため、リアルで会うよりもトラブルは発生しにくくなります。
メタバース婚活は様々なメリットがありますが、デメリットや注意点もあります。ここでは、メタバース婚活のデメリットや注意点について解説します。
メタバース婚活は、実際に参加者同士が会うまでのステップが長く、労力や時間を要するのがデメリットになります。普段仕事などで忙しい場合、婚活に費やす時間を捻出するのに苦労します。人によっては婚活を早く進めたい事情もあるでしょう。
時間や労力が限られている方の場合、実際に会うまでの時間が長いメタバース婚活よりも、リアルでの婚活を選んだ方がスムーズに婚活を進められます。
メタバース婚活に参加した人の中には、メタバース特有のコミュニケーションに慣れるまで時間がかかったという意見が見られます。メタバースを利用した経験がない場合、まずはアバターの操作やゴーグルの装着などに慣れることから始めなければなりません。
また、現実世界とは違って相手の姿が見えないため、自分の感情を思うように表現できないことも十分に考えられます。逆に相手から得られる情報も現実世界より少なくなるといえるでしょう。
メタバース婚活は、他の婚活と比較すると利用者がまだまだ少ないのが現状です。メタバースの普及が進むことで利用者は増えていくことが予想できますが、現実的に利用者が少ないため必然的に相性が良い相手も少なくなります。
また、現実世界での婚活よりもトラブルが発生しにくいとはいえ、トラブルが起きた際にどのように対応するべきか難しいといった意見も見られます。イベント主催者側で適切な対策は講じられているため、事前にどのようなトラブル対策を行っているのかを確認しておくと良いでしょう。
また、参加する際には、個人情報である住所・連絡先などをむやみに話さないようにすることも大切なポイントです。
続いて、実際に日本で行われたメタバース婚活の事例を3つ紹介します。
山形県庄内町はそもそも婚活をしている若者が少なく、リアル婚活では顔見知りの人と出会う可能性が高いとのことです。このような背景があり、リアル婚活の女性不足が課題となっていました。
この課題を解決するために、庄内町の自治体は「V-expo」によるメタバース婚活を開催します。開催したメタバース婚活では、3組(60%)がマッチングしました。また、参加者の約80%が楽しめたと回答しており、満足度が高いイベントとなりました。
今後は、同じメタバース婚活を町単独ではなく近隣市町と合同で実施したり、町外者向けのセミナーなどにメタバースを活用したりなど、様々なやり方でメタバースを活用していきたいとのことです。
今回紹介したイベントの様子やV-expoを使った感想などは、下記のページをご覧ください。
山梨県北杜市が主催したメタバース婚活には、39歳以下の男女あわせて23人が参加しました。参加者1人ずつ自己PRする時間が設けられ、自分の趣味や出会いにかける意気込みなどをアピールしました。
このイベントでは、8組のカップルが誕生し、誕生した8組のカップルは後日メタバース空間内に作られた町で1対1のデートを楽しんだとのことです。北杜市ではメタバース婚活をを安全なものにするために、事前に運営会社と共に参加者の身分証をチェックしたり、参加者本人と連絡を取り合ったりして、安心して参加できるように最大限の配慮をおこないました。
三重県桑名市が開催したメタバース婚活には、男性11人・女性7人の計18人が参加しました。主催した桑名市役所 SDGs推進課の黒田法雄課長によると、多様な若者の考え方に寄り添えるようにしたいという考えのもとで開催することになったとのことです。
本イベントでは、自己PRからスタートし、仮想空間に設置されたテーブルに自分のアバターを移動させ、同じテーブルに居合わせた相手とコミュニケーションをとっていきました。仮想空間内のディスプレイでは、参加者の趣味や好きなこと、出会いに関してのコメントなどが表示されているため、参加者は話す話題に困ることなくトークを楽しめたそうです。
本イベントのマッチングタイムでは7組のカップルが誕生し、女性参加者は全員相手が見つかる結果になりました。イベントの成り行きを見守っていた桑名区役所のスタッフからは拍手が沸き起こり、イベントは大成功に終わりました。
最後にメタバース婚活サービスの選び方と、将来性について解説します。
メタバース婚活のイベント・サービスは増えていますが、まずは自身の理想のパートナー像を明確にし、それに合わせた婚活のイベント・サービスを選ぶことが重要です。自己分析をしっかり行い、メタバース婚活サービスに興味がある、利用してみたいと感じるのであれば一度試してみると良いでしょう。
メタバース婚活のイベント・サービスを選ぶ際には、過去の実績や評判、料金などを確認することをおすすめします。
メタバース婚活は、これまでの婚活の形態・価値観を大きく変える可能性を秘めています。現在の婚活はリアルでの出会いが前提となっており、遠方の方とマッチングする可能性は低くなりますが、メタバース婚活では遠方の方だけでなく、国境を超えた方とも出会える可能性が高くなります。従来の婚活では考えられなかった、外国に住んでいる方とのマッチングも現実的に起きやすくなるでしょう。
今回は、メタバース婚活の内容やメリット・デメリットについて詳しく解説しました。
ご紹介した通り、国内の様々な自治体・企業がメタバース婚活のイベントを開催しています。メタバース婚活は、時間・場所を問わずに参加でき、国境を越えた出会いも期待できます。婚活のやり方は様々ですが、メタバースの普及に伴いメタバース婚活を選択する人は今後増えていくでしょう。
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