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2023.02.27
近年「メタバース」を活用して新たなビジネスを行う企業が増えています。
大企業がメタバース事業へ参入していることを知って「自社でもメタバースを活用して何かビジネスをできないのか」と考える方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、メタバースビジネスの種類、メリットについて解説します。
日本国内のメタバースビジネスの事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
そもそもメタバース(metaverse)とは、インターネット上につくられた仮想空間のことを指します。
メタ(meta)は「超越した・高次の」という意味であり、バース(verse)は「宇宙・世界」という意味であり、メタバースはこれらを組み合わせた造語になります。
メタバースビジネスとは、その言葉の通りメタバースを活用して行うビジネスのことです。
メタバースをビジネスで活用する方法は、下記のように様々なパターンがあります。
一つ目は、メタバース空間で自社イベント・会社説明会などを実施したり、店舗を設置して商品を販売したり、メタバース空間を利用して事業を行う方法です。
メタバース空間内では、ライブや映画等を提供することも可能です。
近年、メタバース上でNFTアイテムを販売するといった企業も増加しています。
二つ目が、メタバースのプラットフォームやアバター、ゴーグルなどのVR機器を制作し、それを販売・提供する方法です。
プラットフォームやアバター、VR機器をスピーディーに制作できる「ツール」を開発・提供する事業なども存在します。
三つ目が、自社でメタバースを運営し、その中でサービスを提供する方法です。
例えば、「あつまれどうぶつの森」や「Fortnite」などのオンラインゲームは、ユーザーからのコンテンツ利用料などによって収益を上げる「BtoC」のビジネスモデルとなっています。
上記のパターン以外でも、自社オフィスで行っている業務をメタバース上で行う方法もあります。
メタバースをバーチャルオフィスとして利用したり、アバター会議を実施したりなど、様々なビジネスシーンでメタバースは活用できます。
メタバースビジネスが注目されるようになったのは、コロナ禍によって対面でのビジネスに一時的に制限が掛かったことが大きな理由です。
新型コロナウイルスの拡大防止のため、多くの企業がユーザー・取引先とのコミュニケーションを一時的に制限せざるを得ない状況になりました。
これまでに行ってきたイベント・展示会も自粛することになり、メタバースでのイベントやビジネスへの需要が高まったのです。
また、近年注目されている「NFT」や「仮想空間」などの商取引との相性が良い点も、メタバースビジネスが注目されている理由の一つです。
仮想通貨の存在によって、メタバース上で安全性の高い商取引が可能になるといわれています。
今後もブロックチェーンを使った仮想通貨やNFTがさらに増えると言われており、併せてメタバースでの商取引も拡大することが予想されています。
ここでは、メタバースビジネスのメリットについて解説します。
メタバースは、これまでにはなかった新しい形のビジネスを創出できます。
実店舗ではなくメタバース空間内に店舗を設置することで、新しい形のショッピング体験をユーザーに提供できるでしょう。
また、マーケティングの面でも、メタバース上での広告配信や、仮想空間内での新商品のPRイベント、集客テストなど、現実世界では不可能だった宣伝・計測等も可能になります。
メタバースでは、アバターを介して仮想空間内にいる人と気軽にコミュニケーションを取ることが可能です。
従来のWeb会議とは異なり、現実世界と近い形で周りのアバターと対話できるため、これまでにはなかった新たなコミュニケーションの形を提供できます。
さらに、対面で行われてきたミーティングやイベント、セミナーなどをメタバースで実施すれば、ユーザーは場所を問わずにイベントに参加できるメリットもあります。
メタバースは、災害発生時の事業継続の一助になる点も大きなメリットです。
例えば、仮想オフィスをメタバース上に設ければ、災害が発生してオフィスへ出社できない状況であっても、事業を継続できます。
端末と通信環境さえあれば、メタバース空間内に社員が集まり、いつも通りの業務を変わらずに行えるでしょう。
ここでは、メタバースビジネスの事例を3つご紹介します。
AGC硝子建材株式会社では、メタバースで800名の大規模な社員総会を実施しました。
AGC硝子建材株式会社は、全国に40拠点・従業員が800人ほどの会社です。
全国にある拠点は、北は旭川、南は福岡まであり、全拠点の社員を一堂に集めるのが非常に難しい状況でした。
そのような状況下で採用したのが、ブラウザベースのメタバース「V-expo」です。
初めてメタバース空間での総会を体験したことにより、工場見学をメタバースで行うなど、新しい形のビジネスモデルを検討できるようになりました。
詳細は、下記のインタビューをご覧ください。
800人のメタバース社員総会! AGG様×澤円氏 インタビュー
V-expoは、社員イベントだけではなく、婚活イベントやセミナー、学校行事など幅広い用途で利用できるメタバースです。
詳しくは下記のページをご覧ください。
V-expo
「The Sandbox」とは、ユーザーが仮想空間上にLAND(土地)を購入し、オリジナルのゲームやアイテム、サービスを自由に作成できるNFTゲームです。
日本では、スクウェア・エニックスなどの大企業から出資を受け、2020年から参入しています。
The Sandboxは、エイベックスやSHIBUYA109とコラボで大きな注目を集めました。
ANA NEO株式会社は、新しい旅の体験価値の創造を目的とし、バーチャルトラベルプラットフォーム「SKY WHALE」を開発・運営しています。
ユーザーは、アバターを通して仮想空間での旅行・ショッピング等を体験できます。
SKY WHALEでは、旅先が現実世界に限定されていない点が特徴です。
例えば、歴史上の偉人が生きていた時代などを見に行けます。
今後は医療・行政サービスも展開する予定です。
参考:バーチャルトラベルプラットフォーム「SKY WHALE」の開発・運営を担う「ANA NEO株式会社」を設立 バーチャル空間での新しい旅体験提供へ
今回は、メタバースビジネスの種類、事例について解説しました。
メタバースをビジネスで活用することによって、これまでにはなかった新たなコミュニケーションを実現できます。
また、ユーザーは場所を問わずにイベントに参加できたり、災害が発生した際でも事業を継続できたりなど、様々なメリットを得られるでしょう。
メタバースは、様々な形でビジネスに活用できる点が大きな魅力です。
新しいビジネスを作る際には、メタバースの活用もご検討してみてはいかがでしょうか。
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